活発な遊びから座りがちな生活へ:子どもから思春期にかけて身体活動が減る理由(システマティックレビュー)
From active play to sedentary lifestyles: understanding the decline in physical activity from childhood through adolescence-a systematic review.
どんな研究?
01 — Summary子どもから思春期にかけて体を動かす量(身体活動)がどのように減っていくかを、34件の研究からまとめたレビューです。身体活動は早ければ7歳ごろから減りはじめ、9歳前後で最も大きく落ち込む傾向が見られました。やる気や自信、画面を見る時間(スクリーンタイム)、勉強の負担などが、活動量の低下に関わる要因として挙げられました。学校を中心とした、複数の働きかけを組み合わせる取り組みが効果的とされています。
要点
02 — Key points- 0134件の研究をまとめたシステマティックレビュー
- 02身体活動は7歳ごろから減りはじめ、9歳前後で最も落ち込む傾向
- 03スクリーンタイムや勉強の負担、やる気・自信などが関わる
- 04学校ぐるみで複数の工夫を組み合わせる取り組みが有効とされた
観察研究を中心にまとめたもので、原因と結果を断定はできません。国や文化、測り方によって結果は異なり、日本の子どもにそのまま当てはまるとは限りません。減り方には個人差があり、平均的な傾向として理解してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Frontiers in Public Health
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.3389/fpubh.2025.1636891
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedスクリーンタイムと睡眠の関係:システマティックレビューとメタアナリシス
スクリーン(テレビ・スマホ・タブレットなど)を見る時間と子ども・若者の睡眠の関係を、21件のコホート研究(合計約55万人)をまとめて調べた研究です。1日の画面時間が1時間増えるごとに、総睡眠時間がおよそ3〜5分短くなり、就寝時刻が約13分遅くなる傾向が見られました。寝つきの悪さや不眠の症状とも関連し、特に思春期の子で影響が出やすいと報告しています。
運動・外遊びは、近視と肥満の両方の予防になる?(スコーピングレビュー)
子どもに増えている「近視」と「肥満」は同じ子に同時に起こりやすく、生活習慣という共通の背景があります。この両方の予防に運動や外での活動が役立つかを、13件の研究を整理したレビューです。運動不足や外で過ごす時間の少なさが、肥満のリスクと視力の悪さの両方と関連していました。外での活動は近視のリスクを下げ、肥満と近視のつながりも和らげる可能性が示されました。
33か国の幼児の運動・座っている時間・睡眠(プール解析)
世界33か国の3〜4歳の子ども約7千人のデータを集めて、運動・画面(スクリーン)の時間・睡眠について、WHO(世界保健機関)の目安を満たしている子どもの割合を調べた研究です。3つすべての目安(運動は1日合計3時間以上・画面は1時間以下・睡眠は10〜13時間)を満たしていたのは14.3%にとどまりました。多くの幼児が、推奨される生活リズムを満たせていない現状が示されました。