コロナ禍と18か月児の言語発達の長期的な関連:性別・保育場所・きょうだいの影響
Long-term association between the COVID-19 pandemic and language development in children aged 18 months: effect modification by sex, childcare location and family size.
どんな研究?
01 — Summary岡山市の1歳6か月健診データ(約39,840人)を用いて、パンデミック前後で言語発達への影響を比較しました。パンデミック期間中は言語発達に遅れが見られる子どもの割合が約19%高く(RR 1.19)、その傾向はパンデミック後半(2022〜2024年)でさらに強まりました。女の子や家庭保育の子どもで影響がより顕著でした。
要点
02 — Key points- 01パンデミック期間中、言語発達フォローアップ該当率は約19%増加(RR 1.19)
- 02影響はパンデミック早期より後期(2022〜2024年)で大きかった
- 03女児や家庭で保育された子どもで、言語への悪影響がより顕著な傾向
反復横断研究であり、因果関係は示されない。評価は1歳6か月健診の3項目のスクリーニングによるもので、確定診断ではない。パンデミック以外の社会変化(マスク着用など)との区別が難しい。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 反復横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Archives of Disease in Childhood
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1136/archdischild-2025-329347
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedコロナ禍が乳幼児の神経発達に与えた影響:神戸市の大規模コホート研究
神戸市の63,703人の子どものデータで、コロナ前(2014〜2018年生まれ)とコロナ禍(2020年)の1歳6か月時点の発達状況を比較しました。コロナ禍に生まれた子どもは、発達に遅れが見られる割合が高く(12.8% vs 10.2%、OR 1.30)、特に言語発達(意味のある言葉を言えない割合:7.1% vs 4.8%)への影響が顕著でした。
COVID-19パンデミックが乳幼児の発達に与えた縦断的影響:後ろ向きコホート研究
パンデミック前後に生まれた米国の子ども604人の24か月時点の発達を比較した研究です。パンデミック中に生まれた子どもは、コミュニケーション・個人・社会的スキルのスコアが低く、微細運動の遅れの割合も高い傾向が見られました。男児では言語と微細運動の遅れがより顕著でした。
COVID-19パンデミックが子どもの発達に与えた影響:パンデミック前・中・後の比較
COVID-19パンデミック中に18〜24か月だった子どもたちを36〜42か月まで追跡した研究です。パンデミック中に見られた言語発達への影響は36〜42か月時点では解消していましたが、新たに運動発達の発達指数の低下が確認されました。この運動への影響がパンデミックによるものか他の要因かは、さらなる検証が必要とされています。