妊娠中のうつ病・向精神薬と子どもの喘息・アトピー性皮膚炎との関連
Prenatal depression and psychotropics in offspring asthma and atopic dermatitis
どんな研究?
01 — Summary台湾のデータを用いた研究で、妊娠中に母親がうつ病を持つ子ども約1,369人と、うつ病のない母親から生まれた13,690人を比較しました。妊娠中のうつ病、または抗うつ薬・ベンゾジアゼピン系薬への曝露が、子どもの喘息やアトピー性皮膚炎のリスクと関連するかを、出生から2011年まで追跡して調べました。
要点
02 — Key points- 01妊娠中の母親のうつ病と子どもの喘息・アトピー性皮膚炎リスクの関連を検討
- 02抗うつ薬やベンゾジアゼピン系薬への妊娠中曝露の影響も分析
- 03台湾の大規模保険データベースを用いた後ろ向きコホート研究
観察研究であり因果関係は断定できない。診断は医療記録に依存し、軽症のうつ病や未診断例は含まれない可能性がある。台湾のデータであり他集団への一般化には注意が必要。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 後ろ向きコホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Journal of the Chinese Medical Association
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1097/jcma.0000000000001369
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related分娩時の予防的抗菌薬と子どもの健康(観察研究のシステマティックレビュー・メタアナリシス)
B群溶連菌(GBS)の予防のために分娩中に抗菌薬を使った母親と、使わなかった母親の子どもを比べた観察研究をまとめたメタアナリシスです。16件の研究を統合した結果、分娩時の抗菌薬は子どもの自己免疫関連の病気のリスクの高さと関連し、特にアトピー性皮膚炎で関連が目立ちました。子どものBMIはわずかに高めでしたが、乳児の腸内細菌の多様性には差がみられませんでした。
乳幼児期の抗菌薬と腸内細菌の変化、子どものアレルギーの関連(システマティックレビュー)
妊娠中から10歳までの抗菌薬の使用と、腸内細菌の変化、子どものアレルギー(ぜんそく・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎)との関連を調べた研究をまとめたシステマティックレビューです。150万人以上を含む15件の研究の多くで、妊娠中や生後2年までの抗菌薬使用が、特にぜんそくやアトピー性皮膚炎のリスクの高さと関連していました。抗菌薬の種類・時期・期間が腸内細菌の乱れや発症に関わる要因として挙げられています。
妊娠中・分娩時の抗菌薬(抗生物質)と、子どものアトピー性皮膚炎(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や分娩時にお母さんが使った抗菌薬(抗生物質)と、子どものアトピー性皮膚炎(湿疹)との関係を、複数の研究からまとめたシステマティックレビュー・メタアナリシスです。現時点の証拠では、妊娠中・分娩時の抗菌薬の使用と子どもの湿疹の増加との関連は支持されませんでした。ただし研究間のばらつきが大きく、確実性は非常に低いと評価されています。