乳児期の体重増加と運動発達が、学童期の体脂肪・身体活動量に与える影響
Infant weight gain and motor development in relation to childhood adiposity and physical activity
どんな研究?
01 — Summary乳児期(生後18か月まで)の急な体重増加と、つかまり立ちの時期が遅いことは、小学1年生時点での体脂肪量の多さと関連していました。つかまり立ちが遅い子どもは身体活動量(元気に動く時間)も少ない傾向がありました。つかまり立ちと体脂肪の関連は小学5年生まで続いていましたが、体重増加との関連は5年生では弱まっていました。
要点
02 — Key points- 01乳児期の急な体重増加は小学1年生での体脂肪率の高さと関連(p=0.01)
- 02つかまり立ちが遅い乳児は、小学1年生での体脂肪率が高く(p<0.001)、活発に動く時間も短い(p=0.02)
- 03つかまり立ちと体脂肪の関連は小学5年生(10〜11歳)でも持続
観察研究であり、関連であって因果関係ではありません。単一施設の小規模コホート(223人)であり、運動発達の遅れには他の要因(遺伝、環境)も影響します。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 後ろ向きコホート研究(前向きフォローアップあり)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- JSAMS Plus
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1016/j.jsampl.2025.100123
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳児期の粗大運動発達と学童期の身体活動:体脂肪の役割
乳児期につかまり立ち・つかまり歩き・はいはいの達成が遅い子どもは、小学1年生時点での体脂肪が多く、活発に体を動かす時間(MVPA)も少ない傾向がありました。つかまり立ちの達成が遅いほど身体活動量が少ない関連は、体脂肪を考慮しても変わらず、運動マイルストーンの達成時期が後の活動量に直接影響している可能性が示されました。
子どもの運動器機能不全(JMD)に関連する要因
日本の兵庫県で行われた出生コホート研究の一環として、8歳の子ども1217人を対象に、「運動器機能不全(JMD)」と関連する要因を調べました。片脚立ち・しゃがみ込み・腕の挙上・前屈の4つの動作検査で1つ以上ができない子の割合は36.0%に達しました。男児であること、肥満があることがJMDと関連しており、反対に日常的な身体活動はJMDが少ない傾向と関係していました。ただし、この研究は関連を示すものであり、原因と結果を直接証明するものではありません。
出生体重と乳児期の運動発達、その後の幼児期の身体活動量との関係
出生体重と乳児期の運動発達マイルストーン(歩き始めの時期など)が、その後の幼児期・学童期の身体活動量と関係するかを調べた研究。低出生体重は幼児期の身体活動レベルと関連する傾向があり、乳児期の早い運動発達はその後のスポーツ参加頻度と関連する可能性が示された。