学齢前期の子どもにも「社会的時差ぼけ」が生じる:子どもと母親の体内時計のズレの証拠
Social Jetlag Emerges in Preadolescent Children Despite Adequate Sleep Duration: Evidence for Child–Mother Circadian Misalignment Associations
どんな研究?
01 — Summaryイスラエルの4〜10歳の子ども972人とその母親を対象に、「社会的時差ぼけ(平日と休日の睡眠時刻のズレ)」を調べた研究です。子どもの平均睡眠時間は適切(約10.5時間)でしたが、64.9%の子どもに社会的時差ぼけがみられ、成長とともに(特に10歳では約107分)大きくなりました。夕方のスクリーン使用が長いほど、また体内時計が夜型(遅寝型)であるほど社会的時差ぼけが大きく、BMIとも関連していました。
要点
02 — Key points- 014〜10歳の子どもの64.9%に社会的時差ぼけがみられ、年齢とともに大きくなった(4歳54分→10歳107分)
- 02夕方のスクリーン使用時間と夜型の体内時計が社会的時差ぼけの強い予測因子だった
- 03社会的時差ぼけはBMIと関連しており、健康への影響が示唆された
横断研究のため因果関係は不明。イスラエルのデータで文化的背景が異なる可能性がある。睡眠は主に問診票による自己報告で測定されており、客観的な睡眠測定ではない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Journal of Sleep Research
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1111/jsr.70345
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related6〜13歳の子どものスクリーン時間・口腔衛生・睡眠障害の評価:横断研究
子どもにおいて、スクリーン時間の増加は睡眠時間の減少や睡眠の質の低下と関連しており、就寝1時間前のスクリーン使用が睡眠の質と量の低下につながる可能性が指摘されています。また、睡眠不足は唾液の流量低下や口腔内の細菌増加を介してむし歯リスクを高める可能性が示唆されています。米国小児科学会(AAP)は子どもと青少年のスクリーン時間を1日2時間以内に抑えることを推奨しています。
テクノロジーを活用した保護者の管理とデジタルメディア使用:北イタリアの大規模横断研究
北イタリアの6〜17歳の子ども5,832人の保護者を対象に、デジタルメディアの使用とテクノロジーを活用した保護者管理(利用制限・フィルタリングなど)が子どもの健康に関連するかを調べた研究です。デジタルメディア使用量は年齢とともに増加し、保護者管理は11歳でピークになる傾向がみられました。思春期中期(早期青年期)では、デジタルメディア使用も保護者管理も精神的健康症状と関連していました。後期青年期(16〜17歳)ではデジタルメディア使用が睡眠時間・身体活動と関連していました。
乳幼児期のスクリーン使用と睡眠:オーストラリア全国調査
オーストラリアの生後6ヶ月〜6歳の子ども3,324人の保護者を対象に、デジタル機器の使用と睡眠の関連を調べた研究です。手持ち端末(スマートフォン・タブレット)の使用、就寝2時間前の使用、および寝室での使用が睡眠の問題と関連していることが示されました。スクリーンの種類・タイミング・場所によって睡眠への影響が異なる可能性が示されました。