早産の赤ちゃんに対するプロバイオティクスと腸の重い病気(壊死性腸炎)・感染症の関わり(総説)
A Review of Probiotic Interventions for Necrotizing Enterocolitis and Sepsis in Preterm Infants.
どんな研究?
01 — Summary早産で生まれた赤ちゃんに起こりやすい腸の重い病気(壊死性腸炎)や感染症(敗血症)に、プロバイオティクス(体によいとされる菌)が役立つかをまとめた総説です。これまでの研究では、プロバイオティクスをとることで壊死性腸炎が起こりにくくなる傾向が報告されています。感染症についても多少の関連がみられますが、結果はばらついています。
要点
02 — Key points- 01早産の赤ちゃんを対象にした複数の研究をまとめた総説
- 02プロバイオティクスは腸の重い病気(壊死性腸炎)を減らす方向と関連
- 03感染症(敗血症)への効果は壊死性腸炎ほどはっきりしない
- 04使う菌の種類や組み合わせで結果が変わり、ばらつきが大きい
- 05弱い立場の赤ちゃんでは安全面の注意が必要とされる
これは複数の研究を著者がまとめて述べた総説であり、対象は早産の赤ちゃんに限られます。一般的な疝痛(コリック)への効果を直接示すものではありません。使う菌によって結果が異なり、安全面の確認も含めて医師の管理のもとで判断すべき内容です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ナラティブレビュー(総説)
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- International Journal of Molecular Sciences
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.3390/ijms27083602
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中・乳児期のプロバイオティクスと、子どもの食物アレルギー・腸内細菌(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や乳児期にプロバイオティクス(体によいとされる菌)を摂ることが、子どもの食物アレルギーや腸内細菌にどう影響するかを、37件の研究からまとめたものです。妊娠中・乳児期のプロバイオティクスの摂取は、食物アレルギー全体のリスクをやや下げる(相対リスク0.79)方向と関連していました。
妊娠・授乳中の母親のプロバイオティクスと子どもの健康:システマティックレビューをまとめたアンブレラレビュー
妊娠中や授乳中の母親がプロバイオティクス(善玉菌)をとることと、子どもの健康との関連を、これまでのシステマティックレビュー18件をまとめて検討した研究です。母親のプロバイオティクス摂取は、生後1〜2歳までの子どもの湿疹(アトピー性湿疹)が少ないことと関連していました。ただし、解析方法を厳しくすると多くの関連が消え、確からしさは弱いと評価されています。
妊娠中・乳幼児期の腸内細菌に影響する薬と、子どもの食物アレルギーのリスク(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や乳幼児期の抗菌薬・胃酸を抑える薬・プロバイオティクスの使用と、子どもの食物アレルギーとの関連を調べた研究をまとめたメタアナリシスです。約166万人の母親と約516万人の子どものデータを統合した結果、妊娠中や生後2年までの抗菌薬使用は、食物アレルギーのリスクの高さと関連していました。プロバイオティクスの使用には、食物アレルギーを減らす関連はみられませんでした。