スクリーンタイムと自閉症様行動:ジョージアにおける横断研究
Screen time and autism like behavior: Cross-sectional study from Georgia.
どんな研究?
01 — Summary生後16〜30か月の乳幼児を対象に、スクリーン視聴時間と自閉スペクトラム症(ASD)のスクリーニングスコアとの関連を調べた横断研究です。1日あたりの視聴時間が多いほど、また12か月未満でのスクリーン視聴開始がASDスクリーニングスコアの高さと関連していました。効果量は小〜中程度であり、因果関係は示されませんが、乳幼児期のスクリーン視聴を控えるよう勧める小児科の指針を支持する結果です。
要点
02 — Key points- 011日あたりの視聴時間が長いほどM-CHAT-R/Fスコアが高く、中〜高リスク分類になりやすかった
- 0212か月未満での早期スクリーン開始は、AUDスクリーニングリスク上昇と関連
- 03因果推論はできず、効果量は小〜中程度
横断研究であるため関連であり因果ではない。視聴時間・発達ともに保護者の自己報告であり測定誤差の可能性がある。スクリーニングツール(M-CHAT-R/F)はASD診断ではない。ジョージア1か国のみの結果で一般化に限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Preventive medicine reports
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1016/j.pmedr.2026.103503
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳幼児(0〜3歳)のスクリーン使用が発達に与える影響:心理・行動領域のシステマティックレビュー
2007年〜2024年に発表された158件の研究を統合し、0〜36か月の乳幼児のスクリーン使用が9つの発達領域(睡眠・認知・言語・運動・感情・社会性など)に与える影響をまとめたスコーピングレビューです。スクリーン使用に伴うリスクが指摘される一方、研究間で結果にばらつきがあり、因果関係を示す証拠は限られています。コンテンツの種類や視聴環境(一緒に見るかどうか)などの詳細が多くの研究で欠如しており、今後の研究の必要性が強調されています。
就学前のメディア使用と発達の縦断的関連:母親の教育水準による調整効果
ドイツのコホート研究で、3歳時のテレビ視聴時間・電子メディア使用と、1年後(4歳)の認知・言語・運動・社会情緒発達との関連を調べました。1日1時間超のテレビ視聴は、認知力と言語力の低さと関連していました。とくに母親の教育水準が低〜中程度の場合に言語力への悪影響が顕著で、高学歴の場合は有意な関連が見られませんでした。現代的な電子メディア(タブレット等)は発達との有意な関連は示されませんでした。
1〜3歳の子どもの言語発達の遅れと関連する要因:ベトナムの症例対照研究
言語発達の遅れがある1〜3歳の子ども55人と通常発達の子ども55人を比べた症例対照研究(ベトナム)です。最も強いリスク要因は「落ち着かせるためにスクリーン(画面)を使う」こと(オッズ比36.6)で、一方で二言語環境や読み聞かせは言語の遅れに対する保護的な関連が示されました。ただし小規模な観察研究であり、因果関係の断定には慎重が必要です。