小児近視に対するMiSight(二焦点コンタクトレンズ)とオルソケラトロジーの年齢別有効性:後ろ向き比較研究
Age-Specific Efficacy of MiSight Dual-Focus Soft Contact Lenses and Orthokeratology Lenses for Myopia Control in Pediatric Patients: A Retrospective Comparative Study.
どんな研究?
01 — Summary近視のある小児患者123人(239眼、8〜18歳)を対象に、二焦点ソフトコンタクトレンズ(MiSight)とオルソケラトロジー(Ortho-K)の近視進行抑制効果を18か月間比較した後ろ向き研究です。年間眼軸長の延長はMiSightが0.20mm/年、Ortho-Kが0.24mm/年と、ベースラインの違いを調整後でMiSightがわずかに少ない傾向でした。10歳超の年長児ではMiSightが優位な傾向がありましたが、10歳以下では差がほとんど見られませんでした。
要点
02 — Key points- 01MiSightとOrtho-Kはともに近視進行を一定程度抑制し、眼軸長延長の年間値はどちらも0.2〜0.24mm程度だった
- 0210歳超の子どもではMiSightがわずかに優位な可能性があるが、差は小さかった
- 03年齢に応じた近視管理の個別化が重要である可能性が示された
後ろ向き研究でありランダム割り付けがなく、両群でベースラインの眼軸長や屈折度数に差があった。Ortho-Kは測定時に装用継続中のため直接比較に制限がある。単一施設の小規模研究。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 後ろ向き比較観察研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Eye & contact lens
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1097/icl.0000000000001289
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どもの近視抑制について、アトロピン・オルソケラトロジー・低出力赤色光照射の効果を比べたシステマティックレビュー・ネットワークメタアナリシス
子どもの近視の進行を抑える方法として、0.01%アトロピン点眼、オルソケラトロジー(夜つける特殊なコンタクトレンズ)、低出力の赤色光照射、これらの組み合わせを、無作為化比較試験41件(合計6434眼)をまとめて比べた研究です。いずれの方法も、何もしない場合に比べて近視の進行を抑える効果がありました。目の奥行きの伸びを抑える点では赤色光照射が最も効果的という結果でしたが、安全性の確認はさらに必要です。
0.01%アトロピンとオルソケラトロジーの併用が子どもの近視抑制に役立つかを調べた2年間の無作為化試験
8〜12歳の近視の子ども96人を、オルソケラトロジー(夜つける特殊なコンタクトレンズ)だけのグループと、それに0.01%アトロピン点眼を加えたグループにくじ引きで分け、2年間調べた試験です。点眼を加えたグループの方が、目の奥行き(眼軸長)の伸びがゆるやかでした。レンズだけの場合に併用すると、近視の進行をさらに抑える効果が期待できることが示されました。
食事からのオメガ3脂肪酸と近視の関係:香港子ども眼科研究
6〜8歳の香港の子ども1,005人を対象に、食事内容(食物摂取頻度調査)と近視・眼軸長の関係を調べました。オメガ3多価不飽和脂肪酸(魚などに含まれる)の摂取量が多いほど眼軸長が短く(近視が少ない)、少ないほど近視のリスクが高い傾向がありました。一方、飽和脂肪酸の摂取量が多いほど眼軸長が長い傾向がみられました。年齢・性別・体格・近見作業時間・屋外時間・親の近視歴などを調整した後も関連は維持されました。