コホート研究

卓球への参加が青少年の視力と目の健康に与える影響

Impact of table tennis participation on visual acuity and eye health in adolescents.

どんな研究?

01 — Summary

2023〜2024年に眼科検査を受けた青少年239人(卓球グループ118人、対照121人)を対象に、卓球の定期参加が視力・近視・目の疲れと関係するかを調べた後ろ向きコホート研究です。追跡期間中の視力低下と近視の進行(球面等価値の変化)は、卓球グループで対照より小さく、目の表面疾患スコアや視覚疲労スコアも低い傾向がありました。卓球への参加強度が高いほど近視の進行が少ないという用量反応の可能性も示されました。

要点

02 — Key points
  • 01定期的に卓球に参加した青少年では、参加しない青少年と比べて近視の進行が小さい傾向がみられた
  • 02卓球グループでは視覚疲労や目の表面症状も少なかった
  • 03参加強度が高いほど近視進行が少ない用量反応パターンが探索的に示された(確証的ではない)
読むときの注意 / Limitations

後ろ向き観察研究のため因果関係は示せず、関連にとどまる。単施設・短期間の研究で、選択バイアスの可能性がある。屋外時間など近視進行に影響する交絡因子の調整が十分でない可能性がある。

この研究の確からしさ

03 — Evidence
コホート研究多くの人を追跡する観察研究。因果関係の証明は限定的。

書誌情報

04 — Reference
研究デザイン
後ろ向きコホート研究
エビデンス強度
コホート研究
掲載誌
Medicine
発表年
2026
DOI
10.1097/md.0000000000049229
出典
Europe PMC

この研究が関わる疑問

05 — Questions

関連する研究

06 — Related
2024 · システマティックレビュー・メタアナリシス(RCTのみ)メタアナリシス

子どもの近視の発症・進行予防のための屋外時間を増やす介入:コクランレビュー

屋外で過ごす時間を増やすことが子どもの近視の発症・進行を防ぐかを調べた5つのランダム化比較試験(計10,733人の小学生)をまとめたコクランレビューです。学校での屋外活動時間を増やす介入を受けた子どもは、2年時点で近視の発症率が約4%低い傾向が見られました(22.5% vs 26.7%)。ただし証拠の確実性は「中程度」で、長期的な効果はまだ不確かな部分があります。

2020 · 文献レビューメタアナリシス

世界の学齢期の子どもにおける近視の疫学レビュー

2013〜2019年に発表された80件の研究をもとに、世界の学齢期(6〜19歳)の子どもにおける近視の有病率と危険因子をまとめました。アジア(特に東アジア)で近視の割合が高く(60〜73%)、アフリカ・南米では10%未満と低い傾向がありました。屋外活動の少なさや近くを見る作業の多さが確立した危険因子として示され、暗い環境での勉強や都市部での生活なども関連する可能性があります。

2026 · システマティックレビュー・メタアナリシス(観察研究のまとめ)メタアナリシス

子どもと若者における緑地と近視の関係:システマティックレビューとメタアナリシス

子どもや若者の身のまわりにある緑地(公園や植物の多い環境)と近視の関係を調べた研究を集めて、まとめて分析したものです。6〜22歳の延べ約220万人を対象とした11件の研究を整理し、6件を統合して解析しました。多くの研究で、緑地が多い環境ほど近視になる人が少ない傾向が見られ、特に学校の敷地内や周囲500メートルほどの緑地が関連していました。