メタアナリシス

バーチャルリアリティ(VR)が母乳育児の結果を改善する?システマティックレビューとメタアナリシス

Virtual Reality to Improve Breastfeeding Outcomes: A Systematic Review and Meta-Analysis

どんな研究?

01 — Summary

VRを用いた教育や訓練介入が、妊娠中・産後の母親の母乳育児に関する自己効力感・動機・技術・開始時期などに与える影響を5件の研究(計344人)でまとめたメタアナリシスです。VR介入によって妊娠中の授乳自己効力感の向上、授乳技術(LATCHスコア)の改善、授乳開始までの時間短縮が示されましたが、産後の自己効力感や完全母乳率への効果は認められませんでした。証拠の確実性は「低〜非常に低い」段階です。

要点

02 — Key points
  • 01VR介入で妊娠中の授乳自己効力感(MD: 13.93)や授乳技術(LATCH)が改善する傾向
  • 02産後の完全母乳率・自己効力感への効果は確認されなかった
  • 035件(344人)のみで証拠の確実性はGRADEで「低〜非常に低い」
読むときの注意 / Limitations

含まれる研究が5件と少なく、サンプルサイズも344人と小さい。非盲検(介入の性質上避けられない)で主観的な結果指標が多く、出版バイアスの評価が困難。研究の異質性も高い。

この研究の確からしさ

03 — Evidence
メタアナリシス複数の研究をまとめて分析。最も信頼性が高いとされる。

書誌情報

04 — Reference
研究デザイン
システマティックレビュー・メタアナリシス(RCT含む)
エビデンス強度
メタアナリシス
掲載誌
Nursing Reports
発表年
2026
DOI
10.3390/nursrep16060209
出典
OpenAlex

この研究が関わる疑問

05 — Questions

関連する研究

06 — Related
2026 · 系統的レビュー・メタアナリシスメタアナリシス

妊娠糖尿病の女性への母乳育児支援介入:系統的レビューとメタアナリシス

妊娠糖尿病(GDM)の女性は母乳育児の継続率が低い傾向があります。18件の研究を統合したところ、医療専門家による教育・生活支援・授乳準備の介入が、産後6週・3〜4か月・6か月時点での完全母乳育児率を約2倍に高める可能性が示されました。

2021 · システマティックレビューメタアナリシス

早産児への口腔運動筋刺激(口腔ケア)の効果:システマティックレビュー2006-2019

早産児の口腔運動筋への刺激介入(口腔ケア・吸啜訓練など)が授乳やアウトカムに与える効果をまとめたシステマティックレビューです。こうした介入により、早産児が経口哺乳に移行するまでの期間が短縮し、体重増加や退院時期の改善に寄与する可能性が示されています。

2017 · システマティックレビュー・メタアナリシスメタアナリシス

地域の仲間(ピア)による授乳支援の効果:システマティックレビュー・メタアナリシス

47件の研究をまとめたメタアナリシスにより、地域の仲間(ピアサポーター)による授乳支援が完全母乳育児の継続期間を延ばす効果を検討しました。低・中所得国では3〜6か月時点での完全母乳育児率が大きく向上し(約2〜9.5倍)、高所得国でも3か月時点で約2.6倍の向上がみられました。授乳開始や初乳のみの授乳(プレラクテアルフィーディング抑制)にも効果がある可能性がみられました。