スポーツが日本人アスリートの身長成長に与える影響:どのスポーツが身長を伸ばすか?
The impact of sports on the growth of Japanese athletes: which sports promote growth of height?
どんな研究?
01 — Summary日本人アスリート3,421人の6〜17歳の縦断データをもとに、スポーツ種別ごとの身長の伸び方を分析しました。バスケットボールやバレーボール選手は6歳時点ですでに背が高く、その後も大きく成長する傾向がありました。一方、テニスや卓球は6歳時点では低身長でも総成長量が大きく、スポーツが身長成長に関与している可能性がある種目もみられました。ただし、もともと背が高い子がその種目を選ぶ(選択バイアス)可能性も否定できません。
要点
02 — Key points- 01バスケット・バレーボール選手は6歳時点から背が高く、成長量も大きかった
- 02テニス・卓球など一部の種目では、6歳時点で低くても総成長量が大きい傾向があった
- 03女性アスリートは一般の子どもより総成長量が大きく、スポーツの影響が示唆された
縦断的なアスリートデータであり、スポーツが身長を伸ばしたのか、もともと背が高い子がそのスポーツを選んだのかを区別することが難しい(選択バイアス)。一般児童との直接比較も限定的。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 縦断研究(アスリートデータ)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Japan Journal of Human Growth and Development Research
- 発表年
- 2021
- DOI
- 10.5332/hatsuhatsu.2021.92_1
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related卓球への参加が青少年の視力と目の健康に与える影響
2023〜2024年に眼科検査を受けた青少年239人(卓球グループ118人、対照121人)を対象に、卓球の定期参加が視力・近視・目の疲れと関係するかを調べた後ろ向きコホート研究です。追跡期間中の視力低下と近視の進行(球面等価値の変化)は、卓球グループで対照より小さく、目の表面疾患スコアや視覚疲労スコアも低い傾向がありました。卓球への参加強度が高いほど近視の進行が少ないという用量反応の可能性も示されました。
小学生期における心肺持久力・体組成・身体活動量の縦断的な追跡:客観的測定による日本の研究
関東地方の小学生を1年生から数年間にわたって追跡し、心肺持久力(CRF)・体脂肪率・中高強度身体活動量(MVPA)の客観的な推移を調べました。心肺持久力と体脂肪率は小学生の間を通じてある程度「追跡性(同じ子が高い・低いを維持する傾向)」が確認されました。身体活動量も一定の追跡性があるものの、心肺持久力・体脂肪率よりやや弱い傾向でした。
5歳未満の子どもの発育不良(スタンティング)とスポーツ関連要因:中国全国横断研究
中国全国471の県から約5,000人の5歳未満の子どもを対象にした横断研究で、家庭のスポーツ関連支出が多いこと・毎日60分以上の身体活動・長期的なスポーツ参加(3か月超)がスタンティング(発育不良)リスクの低下と関係していました。スクリーン時間や睡眠時間との関連は有意ではありませんでした。