アイルランドにおける乳児の消化管機能障害(逆流・疝痛・便秘)の診断・管理の不一致:親の視点から
Inconsistent approaches to the diagnosis and management of common disorders of gut-brain interaction (reflux, colic and constipation) in infants in Ireland: a parental perspective
どんな研究?
01 — Summaryアイルランドの保護者352人への調査で、乳児の約8割が逆流・疝痛・便秘のいずれかを経験しており、複数を同時に抱えるケースも多いことが分かりました。診断や対処法は医師・保健師・自己診断で大きく異なり、ガイドラインが推奨する栄養的アプローチよりも薬が処方されやすい傾向が見られました。一貫したエビデンスに基づいたケアの普及が必要とされています。
要点
02 — Key points- 01乳児の41%が逆流・疝痛・便秘のいずれか1つ、さらに41%が2つ、18%が3つすべてを経験していた
- 02逆流が最多(73%)で、次いで便秘(56%)、疝痛(48%)だった
- 03診断や対処法は医師・保健師・自己診断によって大きく異なり、栄養的アプローチより薬が多く使われていた
オンライン育児プラットフォームで募集した自己申告データであり、高学歴・女性に偏ったサンプルで一般化には限界がある。診断は医療的に確認されていない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断的アンケート調査
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Proceedings of The Nutrition Society
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1017/s0029665126102584
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳児の疝痛(コリック)と腸の炎症の関わり(システマティックレビュー・メタアナリシス)
赤ちゃんの疝痛(コリック)に、腸の軽い炎症が関わっているかを、8件の研究からまとめたものです。便の中の炎症の目印(カルプロテクチン)を調べた研究を統合したところ、疝痛のある赤ちゃんではこの目印がやや高い傾向がみられました。腸の状態と疝痛のつながりを示す材料の一つとされています。
乳児期の疝痛(コリック)と過度の泣きは、小児期・思春期の食物アレルギーと関連する
Project Vivaコホートで追跡した1263人の子どもを対象に、乳児期のコリック(あやしても止まらない泣き+腹部不快感)が、その後の食物アレルギーと関係するかを調べました。コリックがあった乳児は幼児期から思春期にかけて食物アレルギーのリスクが高く、ピーナッツや木の実アレルギーのリスクが約2倍以上になる可能性がありました。コリックは食物アレルギーリスクの早期サインかもしれません。
乳児期の母乳と、3歳での便秘(日本のエコチル調査)
乳児期の授乳のしかたと、3歳時点の機能性便秘(病気ではない慢性的な便秘)との関係を、日本のエコチル調査の約7万人で調べた研究です。生後12か月まで7か月以上母乳を続けた子どもは、母乳期間が短い子に比べて、3歳での便秘がやや少ない傾向がありました。母乳が腸の働きに関わる可能性を示しています。