乳児期の母乳と、3歳での便秘(日本のエコチル調査)
Impact of breastfeeding during infancy on functional constipation at 3 years of age: the Japan Environment and Children’s Study
どんな研究?
01 — Summary乳児期の授乳のしかたと、3歳時点の機能性便秘(病気ではない慢性的な便秘)との関係を、日本のエコチル調査の約7万人で調べた研究です。生後12か月まで7か月以上母乳を続けた子どもは、母乳期間が短い子に比べて、3歳での便秘がやや少ない傾向がありました。母乳が腸の働きに関わる可能性を示しています。
要点
02 — Key points- 01日本のエコチル調査・約7万人を分析した研究
- 023歳で約12%が機能性便秘の基準にあてはまった
- 037か月以上の母乳継続と、3歳での便秘の少なさが関連
- 04母乳と腸の働きの関わりを示唆
観察研究のため、母乳が便秘を防ぐと断定はできません。便秘は食事・水分・生活リズムなど多くの要因で起こります。ミルクの子が便秘になりやすいという意味ではなく、便秘が続くときは離乳食や水分を見直し、必要なら小児科に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- International Breastfeeding Journal
- 発表年
- 2023
- DOI
- 10.1186/s13006-023-00592-y
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related母乳育児と1歳児の睡眠時間:日本の大規模出生コホート(エコチル調査)
日本の大規模な出生コホート(エコチル調査)で、生後6か月までの授乳のしかたと、1歳のときの睡眠時間との関係を調べました。約8万3千組の親子のデータを分析したところ、最初の6か月に母乳で育てられた赤ちゃんは、ミルクだけで育った赤ちゃんに比べて、1歳のときに睡眠時間が短くなりにくい傾向がありました。
帝王切開で生まれることと、子どものおなか(消化管)の健康:システマティックレビュー
帝王切開は世界的に増えています。経腟分娩と違って産道の細菌に触れないことが、赤ちゃんの腸の発達や免疫に影響する可能性が指摘されています。この研究は、帝王切開で生まれた子のおなかの不調(乳児のコリック・便秘・逆流など)や、後のアレルギー・腸の病気などとの関係を、複数の研究をまとめて整理しました。
授乳のしかたと乳児の成長のパターン(日本のエコチル調査)
日本のエコチル調査の乳児約3万4千人を対象に、生後6か月時点の授乳方法(母乳・ミルク・混合)ごとに、3歳までの身長・体重・BMIの推移を比べた研究です。母乳の赤ちゃんは生後3〜4か月までは大きめに育ち、その後はゆっくりになりました。ミルク・混合の赤ちゃんは初期はゆっくりで、その後に急に追いつく成長(キャッチアップ)がみられました。急な追いつき成長は将来の体格に関わるため、成長の見守りが大切とされています。