「母乳」に関する疑問
10 件の疑問が 見つかりました。
母乳育児は、子どもの感染症(下痢・肺炎・中耳炎)を減らす?
母乳で育った子どもは、呼吸器の感染症や中耳炎、下痢などの感染症が少ない傾向が報告されています。特に呼吸器感染や生後1年未満で関連が比較的はっきりしています。ただし多くは観察研究で、効果を直接示した試験は生活環境の異なる地域のものが中心のため、日本にそのまま当てはまるかは慎重にみる必要があります。母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるものです。
授乳のしかた(母乳・ミルク)は、子どもの成長のしかたと関係する?
母乳で育った子はミルクの子と成長のしかた(伸びる時期やペース)がやや違う傾向がみられますが、幼児期以降は差が縮まり、いずれも観察研究のため授乳方法が成長を決めると断定はできません。
赤ちゃんの腸内細菌(マイクロバイオーム)は、発達や免疫と関係する?
赤ちゃんの腸内細菌は、免疫の育ちや発達と関連すると複数の総説・観察研究で報告されています。出産方法・母乳/ミルク・抗生物質などが細菌の構成に影響します。ただし関連であって因果関係が証明されたわけではなく、細菌を整えれば発達や病気を確実に左右できるという意味ではありません。
赤ちゃんのおなかの不調(吐き戻し・便秘)には、何が役立つ?
とろみをつけたミルクは吐き戻しを減らすのに比較的役立ち、母乳の継続やビフィズス菌は腸の調子に良い方向で関連する手がかりがあります。ただし不調の中身ごとに根拠の強さはまちまちで、多くは成長とともに自然に整います。気になる症状が続くときは小児科に相談してください。
授乳中のお母さんの食事や母乳の準備は、赤ちゃんに関係する?
授乳中のお母さんが何を食べるかは、赤ちゃんに少なからず関係するようです。お母さんが魚をよく食べると、母乳を通じて赤ちゃんの血中のDHA(脳の発達に関わる脂肪酸)が高めになる傾向がありました。一方で、アレルギーを心配して多くの食品を控えすぎると、かえって赤ちゃんの成長・発達によくない可能性も報告されています。出産前から初乳をしぼって準備しておく方法は、その後の母乳の立ち上がりを助けるという質の高いまとめもありますが、誰にでも勧められるものではありません。
母乳・おしゃぶり・指しゃぶりは、子どもの歯並びと関係する?
長く続く指しゃぶり・おしゃぶりは、歯並びやかみ合わせの乱れ(出っ歯・交叉咬合など)と関連すると報告されています。母乳育児や、おしゃぶり・指しゃぶりを早めにやめることは、歯並びへのよい関連がみられます。多くは観察研究で、3〜4歳ごろまでに自然にやめれば影響は出にくいとされます。
母乳育児は、子どもの肥満になりにくさと関係する?
母乳で育った子どもは、その後のBMIが低め(肥満になりにくい傾向)とする研究が多い一方、関連は見られない・むしろ逆とする研究もあります。母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるもので優劣を決めるものではなく、肥満対策として一律に語れるものではありません。
母乳育児は、子どもの認知・発達によい?
母乳で育った子どもは、神経・認知の発達がやや良好という報告が数多くあります。ただし、きょうだい比較や遺伝情報を使う研究など「交絡に強い」設計では効果がほとんど見られないこともあり、家庭の社会経済的背景などの影響が大きいと考えられます。効果があっても小さいとみられ、母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるものです。
母乳育児は、赤ちゃんの睡眠と関係する?
母乳で育った赤ちゃんは、1歳のときに睡眠時間が短くなりにくいという大規模な報告がある一方、母乳の回数が多いほど睡眠の質はやや低めという小規模な報告もあり、結果は一致していません。いずれも観察研究のため因果とは言えず、母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるもので優劣を決めるものではありません。
食生活やふだんのケアで、子どものむし歯は防げる?
砂糖の多い飲食物はむし歯のリスクを高めます。フッ素入りの歯みがきや歯科でのフッ素塗布は、複数のランダム化比較試験のまとめ(コクラン)でむし歯をはっきり減らすことが確かめられています。歯が生えたら、長く授乳を続ける場合でも歯みがきなどの口腔ケアが大切です。