授乳のしかた(母乳・ミルク)は、子どもの成長のしかたと関係する?
母乳で育った子はミルクの子と成長のしかた(伸びる時期やペース)がやや違う傾向がみられますが、幼児期以降は差が縮まり、いずれも観察研究のため授乳方法が成長を決めると断定はできません。
いずれも日本の観察研究(コホート・横断)で、ランダム化比較試験はない。成長のパターンに違いがある点はおおむね一致するが、体格差は幼児期以降に縮まり、因果は示せないため。
※ このテーマは、その要因を人に割り当てて比べること(ランダム化比較試験)が 倫理上・現実的にできないため、構造的に「質:高い」の研究は得られません。 観察研究が最良の証拠であり、確実性が「中」や「低い」にとどまるのはそのためです。
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菜食・ヴィーガンの食事で、子どもは健やかに育つ?
よく計画された菜食・ヴィーガンの食事をしている子どもは、身長やBMIなどの成長が雑食の子どもとよく似ているという報告が、大規模なコホート研究や複数のレビューで示されています。一方で、ビタミンB12・ビタミンD・鉄・亜鉛・セレンなど、主に動物性食品からとる栄養素は不足しやすく、計画と補給が欠かせません。研究の多くは観察研究で、対象も海外が中心のため確実性は高くありません。子どもに菜食をさせる場合は、自己判断で進めず、成長と栄養を見守りながら専門家に相談してください。
亜鉛の補充は、子どもの成長や下痢によい?
下痢のときに亜鉛を補うと、下痢の続く時間や重さがやや軽くなる傾向が、多くのランダム化比較試験をまとめた解析で示されています。ただしこうした効果は、亜鉛が不足しがちな低・中所得国の子どもで主に確かめられたもので、栄養状態の良い日本の子どもにそのまま当てはまるとは限りません。成長(身長・体重)への効果ははっきりせず、研究によって結果が分かれています。亜鉛のとりすぎは吐き気などを起こすことがあり、自己判断で補わず、心配なときは専門家に相談してください。
母乳・おしゃぶり・指しゃぶりは、子どもの歯並びと関係する?
長く続く指しゃぶり・おしゃぶりは、歯並びやかみ合わせの乱れ(出っ歯・交叉咬合など)と関連すると報告されています。母乳育児や、おしゃぶり・指しゃぶりを早めにやめることは、歯並びへのよい関連がみられます。多くは観察研究で、3〜4歳ごろまでに自然にやめれば影響は出にくいとされます。
母乳育児は、子どもの肥満になりにくさと関係する?
母乳で育った子どもは、その後のBMIが低め(肥満になりにくい傾向)とする研究が多い一方、関連は見られない・むしろ逆とする研究もあります。母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるもので優劣を決めるものではなく、肥満対策として一律に語れるものではありません。
ビタミンDは、子どもの健康(骨・感染)によい?
十分なビタミンDは、子どもの身長の伸びや骨の健康、感染への抵抗に関わると報告されています。一方で、ぜんそくを予防する効果ははっきりしていません。サプリの利用は量を守り、医師に相談してください。