乳児期の全身麻酔の手術と、1歳時点の発達(エコチル調査)
Association between surgical procedures under general anesthesia in infancy and developmental outcomes at 1 year: the Japan Environment and Children's Study.
どんな研究?
01 — Summary日本の「エコチル調査」の大規模データで、乳児期に全身麻酔を伴う手術を受けたことと、1歳時点の発達との関係を調べました。乳児期に全身麻酔の手術を受けた子どもでは、1歳時点の発達(特に体の大きな動き=粗大運動)の遅れが見られる可能性が示されました。
要点
02 — Key points- 01エコチル調査の大規模データを用いた研究
- 02乳児期の全身麻酔の手術と1歳の発達の遅れの関連
- 03特に粗大運動の領域で関連が見られた
- 04麻酔自体か、手術が必要な病気の影響かは区別が難しい
観察研究のため、麻酔が直接発達に影響したのか、手術が必要な病気そのものの影響かは区別できません。必要な手術・麻酔を避けるべきという意味ではありません。心配な点は主治医に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 出生コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Environmental Health and Preventive Medicine
- 発表年
- 2020
- DOI
- 10.1186/s12199-020-00873-6
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳幼児期の全身麻酔と、4歳までの発達(日本のエコチル調査)
乳幼児期に手術などで全身麻酔を受けることが、その後の発達と関係するかを、日本のエコチル調査で調べた研究です。1歳になる前に全身麻酔を受けた子どもは、受けなかった子どもに比べて、各領域で発達の遅れがみられる割合が一時的に高めでした(とくに18か月の粗大運動)。ただし、3歳以降にはその差はほとんどみられなくなりました。
乳児期の睡眠の乱れからの回復と、発達の遅れ(日本のエコチル調査)
日本のエコチル調査の約6万3千組で、乳児期の睡眠の乱れ(短い睡眠・頻繁な目覚め)が始まった時期や回復した時期と、3歳での発達との関係を調べた研究です。睡眠の乱れが始まるのが遅いほど、また早く回復するほど、3歳での発達の遅れがみられるリスクが低い傾向がありました。乳児期の睡眠の乱れが長引かないことが、発達の面で望ましい可能性を示しています。
1歳でのヨーグルトを食べる頻度と、3歳での発達(日本のエコチル調査)
1歳のときにヨーグルトを食べる頻度と、3歳時点の発達との関係を、日本のエコチル調査の約7万組で調べた研究です。週1〜4回ヨーグルトを食べていた子どもは、食べていなかった子どもに比べて、発達のすべての領域で遅れがみられる割合がやや低めでした。一方、週5回以上ではその関連ははっきりしませんでした。腸内環境を介した影響が考えられますが、確実なものではありません。