妊娠前・妊娠中の母親の睡眠と1歳児の睡眠・発達の問題との関連——JECSコホート研究
Association of maternal sleep before and during pregnancy with sleep and developmental problems in 1-year-old infants
どんな研究?
01 — Summary約10万人が登録されたJECSコホートを用い、お母さんの妊娠前・妊娠中の睡眠が、1歳の赤ちゃんの睡眠・発達に関係するかを調べました。妊娠中の睡眠に問題があったお母さんの子どもほど、1歳時に睡眠の問題を抱えやすい傾向がみられました。また、妊娠中の睡眠は妊娠後期のほうが早期より強く関連していました。妊娠前の睡眠との関連は限定的でした。
要点
02 — Key points- 01妊娠中の睡眠の問題は、1歳児の睡眠の問題と関連する傾向があった
- 02特に妊娠後期の睡眠が子どもの睡眠と強く関連していた
- 03妊娠中の睡眠の問題と1歳児の発達の一部指標との関連もみられた
観察研究であり、因果関係は示されていません。睡眠の測定はアンケートに基づきます。交絡因子(社会経済状況や生活習慣)が影響している可能性があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究(出生コホート)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Scientific Reports
- 発表年
- 2021
- DOI
- 10.1038/s41598-021-92234-2
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠前・妊娠中の母親の睡眠と早産・乳児の睡眠・気質との関連——JECSコホート研究
日本のJECSコホート(10万人超)を用い、お母さんの妊娠前・妊娠中の睡眠が、早産リスクおよび生後1か月の赤ちゃんの睡眠・気質と関連するかを調べました。妊娠中の睡眠の問題は、早産リスクの上昇と生後1か月の乳児の睡眠の問題・気質の変化と関連する傾向がみられました。妊娠前の睡眠の関連は限定的でした。
お母さんのうつと、幼い子どもの睡眠の問題(メタアナリシス)
お母さんのうつ(妊娠中・産後)と、幼い子どもの睡眠の問題との関係を、22件の長期研究を統合して調べたメタアナリシスです。妊娠中のうつ(オッズ比1.82)も産後のうつ(同1.65)も、子どもの睡眠の問題が多いことと関連していました。お母さんの心の健康を支えることが、子どもの睡眠にもつながる可能性があります。
妊娠中の母親のヘモグロビン値と1歳児の睡眠・発達の問題との関連——コホート研究
日本のJECSコホート(約6万7千人)で、妊娠中のお母さんの血中ヘモグロビン(貧血の指標)が、1歳児の睡眠や発達に関連するか調べました。ヘモグロビンが低い(10g/dL未満)と、子どもの就寝時刻が遅くなるリスクや、微細運動の発達に問題がみられるリスクがやや高い傾向がありました。ただし、ほとんどの睡眠・発達指標との関連は見られませんでした。