妊娠中の母親のヘモグロビン値と1歳児の睡眠・発達の問題との関連——コホート研究
Association of maternal hemoglobin levels during pregnancy with sleep and developmental problems in 1‐year‐old infants: A cohort study
どんな研究?
01 — Summary日本のJECSコホート(約6万7千人)で、妊娠中のお母さんの血中ヘモグロビン(貧血の指標)が、1歳児の睡眠や発達に関連するか調べました。ヘモグロビンが低い(10g/dL未満)と、子どもの就寝時刻が遅くなるリスクや、微細運動の発達に問題がみられるリスクがやや高い傾向がありました。ただし、ほとんどの睡眠・発達指標との関連は見られませんでした。
要点
02 — Key points- 01妊娠中のヘモグロビン10g/dL未満では、1歳児の就寝時刻が22時以降になるリスクが参照群より12%高い傾向
- 02低ヘモグロビンは1歳児の微細運動の遅れリスクとも関連がみられた
- 03ヘモグロビン値が高すぎる場合も就寝時刻が遅い傾向があり、U字型の関連が示唆された
観察研究であり、因果関係は不明です。ヘモグロビン値は妊娠中1時点のみの測定です。ほとんどの指標で有意な関連はなく、検出された関連のリスク差は小さいです。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究(出生コホート)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Health Science Reports
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.1002/hsr2.552
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠前・妊娠中の身体活動が1歳児の睡眠と神経発達に与える影響
日本の大規模出生コホート(約10万人)を用いて、母親の妊娠前・妊娠中の運動量と1歳児の睡眠・発達の関係を調べました。運動量が多い母親の子どもは、夜22時以降の就寝や発達のスクリーニングで問題を示す割合が低い傾向がありました。この関連は妊娠前・妊娠中のいずれの運動でも認められました。
妊娠前・妊娠中の母親の睡眠と1歳児の睡眠・発達の問題との関連——JECSコホート研究
約10万人が登録されたJECSコホートを用い、お母さんの妊娠前・妊娠中の睡眠が、1歳の赤ちゃんの睡眠・発達に関係するかを調べました。妊娠中の睡眠に問題があったお母さんの子どもほど、1歳時に睡眠の問題を抱えやすい傾向がみられました。また、妊娠中の睡眠は妊娠後期のほうが早期より強く関連していました。妊娠前の睡眠との関連は限定的でした。
妊娠前・妊娠中の母親の睡眠と早産・乳児の睡眠・気質との関連——JECSコホート研究
日本のJECSコホート(10万人超)を用い、お母さんの妊娠前・妊娠中の睡眠が、早産リスクおよび生後1か月の赤ちゃんの睡眠・気質と関連するかを調べました。妊娠中の睡眠の問題は、早産リスクの上昇と生後1か月の乳児の睡眠の問題・気質の変化と関連する傾向がみられました。妊娠前の睡眠の関連は限定的でした。