妊娠中の体重増加の不足と、1歳の子どもの神経発達(エコチル調査)
Insufficient maternal gestational weight gain and infant neurodevelopment at 12 months of age: the Japan Environment and Children's Study.
どんな研究?
01 — Summary日本の「エコチル調査」の大規模データで、妊娠中のお母さんの体重増加が不足している場合と、1歳の子どもの神経発達との関係を調べました。妊娠中の体重増加が不足していたお母さんの子どもでは、1歳時点の神経発達に好ましくない影響が見られる可能性が示されました。妊娠中の適切な体重増加の大切さを示しています。
要点
02 — Key points- 01エコチル調査の大規模データを用いた研究
- 02妊娠中の体重増加の不足と1歳の神経発達の関連
- 03増えすぎだけでなく「増えなさすぎ」も注意
- 04妊娠中の適切な体重増加の大切さを示す
観察研究のため、体重増加の不足が直接発達に影響すると断定はできません。お母さんの栄養状態や背景など他の要因も関わります。適切な体重増加の幅は個人差があり、医師に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向き出生コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- European Journal of Pediatrics
- 発表年
- 2021
- DOI
- 10.1007/s00431-021-04232-7
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の水銀への曝露と、子どもの発達(日本のエコチル調査)
魚などに含まれる水銀(メチル水銀)への妊娠中の曝露が、子どもの発達と関係するかを、日本のエコチル調査でへその緒の血液中の水銀を測って調べた研究(約3千〜3800人)です。へその緒の血中水銀と、2歳・4歳の発達の指標との間に、はっきりした関連はみられませんでした。濃度が高いほど発達が悪いという傾向もありませんでした。
妊娠中の母親が複数の持病をもつことと、子どもの発達の関係(日本のエコチル調査)
日本の大規模調査「エコチル調査」の約10万組を対象に、妊娠中の母親が複数の慢性的な病気(持病)をもつことと、子どもの発達との関係を調べた研究です。持病が1つの母親の子どもは、持病のない母親の子どもと発達の遅れの割合が同じくらいでしたが、2つ以上の持病をもつ母親の子どもでは、発達の遅れがみられる割合がやや高めでした。
妊娠中のお母さんのヨウ素の摂取と、子どもの神経発達(エコチル調査)
日本の「エコチル調査」のデータで、妊娠中のお母さんのヨウ素(海藻などに多く、甲状腺ホルモンに必要なミネラル)の摂取量と、子どもの神経発達との関係を調べました。ヨウ素の摂取が少ないお母さんの子どもでは、手先の細かい動きや問題解決などの発達が遅れるリスクがやや高い傾向が見られました。妊娠中の適切なヨウ素の摂取が、子どもの発達に関わる可能性があります。