親の関わり方・家庭環境と、子どものADHD(システマティックレビュー・メタアナリシス)
All in the Family? A Systematic Review and Meta-analysis of Parenting and Family Environment as Risk Factors for Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder (ADHD) in Children.
どんな研究?
01 — Summary親の関わり方や家庭環境が、子どものADHD(注意欠如・多動症)の症状や診断のされやすさとどう関わるかを、59件の長期研究からまとめたシステマティックレビュー・メタアナリシスです。親の関わり方や家庭環境が、ADHDの症状や診断に影響しうることが示されました。親を支える取り組み(ペアレントトレーニングなど)が子どもの発達によい可能性があります。
要点
02 — Key points- 0159件の長期研究をまとめたシステマティックレビュー・メタアナリシス
- 02親の関わり方・家庭環境とADHDの症状・診断の関連が示された
- 03親を支える取り組み(ペアレントトレーニング等)が役立つ可能性
- 04親を責めるためではなく、支援の手がかりとしての知見
観察研究が中心で、親の関わりがADHDを「引き起こす」と断定はできません。子どもの特性が親の関わり方に影響する(逆向きの)関係もあり、ADHDには生まれつきの要因が大きく関わります。家庭だけに原因を求める見方は適切ではありません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー・メタアナリシス
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Prevention Science
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.1007/s11121-022-01358-4
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related親のうつ・抗うつ薬・ストレス/不安と、子どものADHD(システマティックレビュー・メタアナリシス)
親のうつ、抗うつ薬の使用、強いストレスや不安などが、子どものADHD(注意欠如・多動症)のリスクとどう関わるかを、多くの研究からまとめたシステマティックレビュー・メタアナリシスです。これらの親の心の状態は、子どものADHDのなりやすさと関連していました。親の心の健康を支える取り組みが、子どもの長期的な健康にもよい影響を与えうると示唆されています。
帝王切開での出産とADHDの関連(システマティックレビュー・メタアナリシス)
帝王切開で生まれた子と、自然分娩で生まれた子で、ADHD(注意欠如・多動症)のなりやすさに違いがあるかを、観察研究をまとめて調べた研究です。14件の研究を統合した結果、帝王切開での出産はADHDのリスクがわずかに高めであることと関連していました。予定帝王切開でも緊急帝王切開でも傾向は同じでした。ただしこれは関連であり、帝王切開が原因と示すものではありません。
乳幼児期の腸内細菌と発達障害:システマティックレビューとメタアナリシス
乳幼児期の腸内細菌(マイクロバイオーム)と、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達の特性との関係を調べた19件の研究をまとめた解析です。多くの研究で、腸内細菌のバランスの乱れと発達の特性との間に一定の関連が見られたと報告しています。たとえばASDではビフィズス菌が少なく特定の菌が多い傾向など、菌の種類ごとの違いが指摘されています。ただし含まれた研究の質はばらつきがあり、結論は確定的ではありません。