高齢の父親と、学童期の子どもの肺機能との関連
Association of advanced paternal age with lung function at school age.
どんな研究?
01 — Summary台湾の子どもの追跡研究で、6歳ごろの約1,330人を対象に、生まれたときの父親の年齢と肺の働きの関係を調べました。父親の年齢が高いほど、肺機能の一部の指標がわずかに低い傾向がみられました。この傾向は、おなかの中でたばこの煙にさらされた子どもや、母乳で育てられなかった子どもで特にはっきりしていました。
要点
02 — Key points- 016歳ごろの子ども約1,330人を対象にした追跡研究です。
- 02父親の年齢が5歳上がるごとに、肺機能の一部の指標がわずかに低い傾向がみられました。
- 03特に、妊娠中にたばこの煙にさらされた子どもや母乳で育てられなかった子どもで関連が目立ちました。
- 04新しい知見であり、確認のためのさらなる研究が必要だと著者は述べています。
- 05差は小さく、健康への影響の大きさはまだはっきりしていません。
観察研究のため、関連が示されても父親の年齢が肺機能低下の直接の原因だとは言えません。一つの地域・集団のデータで、人数も限られており、たばこなど他の要因の影響も完全には取り除けません。差はわずかで、確認のための研究が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究(追跡調査)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Respiratory research
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.1186/s12931-022-02178-4
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related受動喫煙(まわりのたばこの煙)と、子どもの成長(システマティックレビュー)
受動喫煙(自分は吸わないが、まわりのたばこの煙にさらされること)と、子どもの成長との関係を、多くの研究からまとめたシステマティックレビューです。受動喫煙は、子どもの成長への好ましくない影響と関連しうることが示されました。子どもや妊婦と同居する喫煙者が、煙の影響を知ることが重要だと指摘されています。
在胎週数のわりに小さく生まれた子(SGA児)の2〜3歳での発達の遅れに関わる要因
在胎週数のわりに小さく生まれた赤ちゃん412人を、2〜3歳ごろまで追った中国の観察研究です。母親が妊娠前にやせていたことや、妊娠中の体重増加が不足していたこと・増えすぎたことが、子どもの発達や社会性の遅れの多さと関連していました。とくに体重増加の不足との関連が目立ちました。
妊娠中に母親のがん治療を受けた子の運動発達:オランダの全国コホート研究
妊娠中に母親ががん治療(抗がん剤など)を受けた子ども96人を対象に、1歳半ごろの運動発達を標準的な検査で調べた観察研究です。粗大運動(体を大きく動かす力)は平均すると基準よりやや低く、3人に1人で遅れがみられましたが、手先の細かい運動はおおむね基準どおりでした。抗がん剤などの治療を受けたこと自体と運動発達の遅れとの間に明確な関連はなく、手先の運動は妊娠週数の短さや家庭の負担と関連していました。