子どものスクリーンタイムの目的別使用と行動上の問題との関連:北海道スタディ
Association between children's intended screen time use and behavior problems in Japan: the Hokkaido Study on Environment and Children's Health.
どんな研究?
01 — Summary北海道の出生コホートの子ども(約8歳)を対象に、動画視聴・ゲーム・学習など目的別のスクリーンタイムと行動上の問題との関連を調べました。特にゲームや動画視聴を目的としたスクリーンタイムが長いほど、行動上の問題(注意欠如・多動・感情調節の困難など)が多い傾向が見られました。一方、学習目的のスクリーン使用は問題との関連が弱い傾向でした。
要点
02 — Key points- 01ゲームや動画視聴目的のスクリーンタイムが長いほど行動上の問題が多い傾向
- 02学習目的のスクリーン使用は行動上の問題との関連が弱かった
- 03スクリーンタイムの総量だけでなく、使用目的によって影響が異なる可能性がある
観察研究であり因果関係ではない。スクリーンタイムの目的は保護者の報告に基づく。行動上の問題はチェックリストによる評価で診断ではない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Environmental Health and Preventive Medicine
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1265/ehpm.25-00110
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedデジタルメディアへの暴露と子どもの健康:イタリア小児科学会の推奨
イタリア小児科学会のデジタル依存委員会が、2018〜2025年の国際文献をシステマティックレビューし、未成年者のデジタルメディア使用の影響をまとめました。過剰・無制限な使用は、肥満・言語発達の遅れ・注意力の低下・睡眠障害・視力低下(近視の進行)・不安やうつなどと関連することが示されました。委員会はスマートフォンは13歳以降、SNSは14〜18歳以降に制限することなどを推奨しています。
乳幼児(0〜3歳)のスクリーン使用が発達に与える影響:心理・行動領域のシステマティックレビュー
2007年〜2024年に発表された158件の研究を統合し、0〜36か月の乳幼児のスクリーン使用が9つの発達領域(睡眠・認知・言語・運動・感情・社会性など)に与える影響をまとめたスコーピングレビューです。スクリーン使用に伴うリスクが指摘される一方、研究間で結果にばらつきがあり、因果関係を示す証拠は限られています。コンテンツの種類や視聴環境(一緒に見るかどうか)などの詳細が多くの研究で欠如しており、今後の研究の必要性が強調されています。
スクリーンタイムと発達する脳:0〜12歳の子どもの神経画像所見に関するスコーピングレビュー
0〜12歳の子どものスクリーン使用と脳の発達の関係を調べた神経画像研究9件を集めたレビューです。ほとんどの研究で、スクリーン使用が多いほど脳の皮質の厚みの減少や白質・灰白質の質の低下など好ましくない変化と関連し、言語・注意・情動調節の困難とも結びついていました。一方で、ゲームなど構造化されたデジタル活動には作業記憶や空間認識の向上と関連する脳の変化も見られました。