妊娠中の魚由来オメガ3(n-3)と、乳幼児期の感染症(北欧3コホートの研究)
Marine n-3 Long-Chain Polyunsaturated Fatty Acid Intake in Pregnancy and Risk of Early Life Infections in 3 Nordic Cohorts: A HEDIMED Consortium Study.
どんな研究?
01 — Summary北欧3つの大規模コホート(合計約7.7万組以上)を使い、妊娠中のお母さんの魚由来オメガ3(n-3)の摂取量と、3歳までの子どもの感染症との関係を調べました。下気道(肺など)の感染とのはっきりした関連は見られず、上気道(のど・鼻)の感染や胃腸炎ではごくわずかな減少が見られた程度でした。全体として、感染を防ぐ明確な効果は確認されませんでした。
要点
02 — Key points- 01北欧3コホート(最大のMoBaは約7.6万組)を統合した研究
- 02妊娠中のオメガ3と下気道の感染との明確な関連はなし
- 03上気道の感染・胃腸炎ではごくわずかな減少にとどまった
- 04感染を防ぐ明確な効果は確認されなかった
観察研究が中心で、摂取量は質問票からの推定です。感染症の把握の仕方はコホートごとに異なります。効果がないと証明したわけではなく、はっきりした予防効果は示せなかった、という結果です。北欧の集団での結果です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究(多施設)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- The Journal of Nutrition
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1016/j.tjnut.2026.101456
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の魚・オメガ3(n-3)の摂取と、3歳までの子どものアレルギー(エコチル調査)
日本の「エコチル調査」の約72,000組の親子を対象に、妊娠中のお母さんの魚やオメガ3系脂肪酸(n-3)の摂取量と、3歳までの子どものアレルギーとの関係を調べました。魚やオメガ3をよく摂っていたお母さんの子どもで、医師に診断されたアレルギー性の鼻炎・結膜炎などが少ない傾向(逆の関連)が見られました。
妊娠中のお母さんの魚の摂取と、赤ちゃんの睡眠時間(エコチル調査)
日本の「エコチル調査」の約8.7万組の親子を対象に、妊娠中のお母さんの魚の摂取量と、1歳の赤ちゃんの睡眠時間との関係を調べました。魚をよく食べていたお母さんの子どもほど、1歳で睡眠が11時間未満と短くなりにくい傾向が見られました。魚に含まれるオメガ3が、赤ちゃんの神経の発達を通じて睡眠に関わる可能性が示唆されています。
妊娠中の魚・オメガ3の摂取と、子どもの神経発達(エコチル調査)
日本の「エコチル調査」の大規模データで、妊娠中のお母さんの魚やオメガ3系脂肪酸(PUFA)の摂取と、生後6か月・1歳の子どもの神経発達との関係を調べました。妊娠中に魚をよく食べていたお母さんの子どもでは、体を動かす発達(精神運動発達)の一部の領域で良好な傾向が見られ、その一部は魚に含まれるオメガ3で説明できる可能性が示されました。