日本における思春期のネット依存への宿泊型治療キャンプの効果:3か月追跡パイロット対照研究
Effectiveness of a residential treatment camp for adolescents with problematic Internet use in Japan: A 3-month follow-up pilot controlled study.
どんな研究?
01 — Summary香川県で実施された7日間の宿泊型治療キャンプが、ネット依存傾向のある小中学生(介入群22名・対照群106名)のインターネット依存の重症度と心の健康に与える効果を検討しました。3か月後の追跡では、キャンプ参加者はインターネット依存スコアと抑うつ症状が対照群より大きく改善し、親の否定的な子育て行動の減少も見られました。ただし非無作為化研究のため、選択バイアスの影響が否定できません。
要点
02 — Key points- 017日間の宿泊キャンプ後3か月で、インターネット依存スコアと抑うつ症状が対照群より大きく改善した
- 02親の子育て行動(否定的なスタイル)も介入群で有意に改善した
- 03非無作為化のパイロット研究であり、長期的効果の確認には12か月追跡が必要
非無作為化対照デザインのため、介入群は対照群より重症度が高く、選択バイアスが結果に影響している可能性がある。サンプルが小さく単一地域のためほかの地域への一般化は限定的。追跡期間も3か月と短い。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 非無作為化パイロット対照研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Addictive Behaviors Reports
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1016/j.abrep.2026.100692
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedソーシャルメディアが思春期の精神的健康に与える影響:オーストラリアの集団コホート研究
メルボルンの学校に通う12〜18歳の若者1,195人を最大11年間追跡し、ソーシャルメディアの使用時間と精神的健康の関係を調べました。1日2時間以上の使用は、翌年の抑うつ症状の高まり(リスク差+6.3%)やウェルビーイングの低下と関連しており、特に12〜13歳の早期思春期での影響が大きい傾向がみられました。女性の早期思春期では抑うつリスクがより顕著でした。
スクリーンタイムと思春期のうつ症状のつながりにおける睡眠と白質の役割
9〜10歳のときにスクリーンタイムが長かった子どもは、11〜13歳になったときにうつ症状が多い傾向がありました。この関連の約36%は、睡眠時間の短縮と脳の神経繊維(白質)の組織変化によって説明できる可能性があります。スクリーンタイムが長くなると睡眠が短くなり、それが脳の発達や感情の健康に影響しているかもしれません。
思春期前期の睡眠習慣と問題行動の関連:記述研究
日本の中学1年生(12〜14歳)604人を対象に、睡眠習慣と問題行動の関係を調べました。睡眠の質の低下・寝つきの悪さ・日中の眠気・睡眠障害がある子どもは、ない子どもに比べて問題行動のリスクが高い傾向がみられました。一方、総睡眠時間そのものは問題行動と明確な関連がみられませんでした。