授乳状況・微量栄養素・甲状腺機能と台湾の幼児の発達アウトカム(Bayley-III)
Breastfeeding status, micronutrient biomarkers, thyroid function, and Bayley-III developmental outcomes in Taiwanese toddlers
どんな研究?
01 — Summary台湾の1〜2歳児110人を対象に、授乳の有無と認知・言語の発達の関連を調べた横断研究です。授乳中の幼児は、授乳していない幼児に比べてBayley-III(発達評価スケール)の認知スコアと言語スコアが有意に高い傾向がありました。一方、授乳中の幼児は鉄欠乏の割合が高く(22% vs 5%)、離乳食だけに頼る場合は鉄などの栄養素が不足しやすいことが示唆されました。また甲状腺ホルモン(遊離T4)の高さが発達スコアの高さと関連しており、授乳と発達の間のメカニズムの一つとして注目されています。
要点
02 — Key points- 01授乳中の幼児は認知・言語スコアが平均5〜7点高かった(年齢や母親学歴を調整後も有意)
- 02授乳を続けている幼児は鉄欠乏の割合が4倍以上高く(22% vs 5%)、離乳食との組み合わせに注意が必要
- 03甲状腺ホルモン(遊離T4)の高さが認知・言語・運動スコアすべてと正の関連を示した
横断研究のため因果関係は不明。サンプル数が110人と小規模で、選択バイアスの可能性がある。授乳を続けている母親と子どもの社会経済的背景などの交絡因子を完全には除外できていない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- International Breastfeeding Journal
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1186/s13006-026-00863-4
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related早産児の母乳育児と神経発達のアウトカム:システマティックレビューとメタアナリシス
早産で生まれた赤ちゃんを対象に、母乳育児がその後の神経発達とどう関わるかを調べた研究をまとめたものです。16件(うちランダム化比較試験は1件、残りはコホート研究)を解析した結果、母乳をあげた群は、まったくあげなかった群に比べて、長期的な認知の得点が高い傾向や、発達の遅れのリスクが低い傾向がみられました。一方で、運動の発達への影響ははっきりせず、また母乳と母乳ドナーミルクのどちらが優れているかも明確ではありませんでした。
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