カルシウム補給は、子どもの骨と身長を伸ばす?(香港の子どものランダム化比較試験)
A randomized double-blind controlled calcium supplementation trial, and bone height acquisition in children
どんな研究?
01 — Summary牛乳をあまり飲まない香港の7歳の子ども84人を、カルシウムを補給するグループと偽薬のグループにランダムに分け、18か月間、骨や身長の変化を比べた古典的な研究です。カルシウムを補給したグループは、背骨や腕の骨の量(骨密度)がより増えました。一方で、身長の伸びには差がありませんでした。
要点
02 — Key points- 01牛乳をあまり飲まない7歳児84人を対象とした18か月のランダム化比較試験
- 02カルシウム補給で背骨・腕の骨の量がより増えた
- 03身長の伸びには差がなかった
- 04カルシウムは骨の量には役立つが、背を伸ばす効果は確認できなかった
人数が少なく期間も短い古い研究(1995年)で、もともとカルシウム摂取が少ない集団が対象です。骨の量への効果が将来の骨の健康にどうつながるかは、この研究だけでは分かりません。身長は遺伝や全体の栄養・睡眠・運動など多くの要因で決まります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験(二重盲検)
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- British Journal of Nutrition
- 発表年
- 1995
- DOI
- 10.1079/bjn19950112
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related学校で行う運動プログラムと栄養補給を組み合わせた取り組みの効果(12歳までの子ども、ランダム化比較試験のシステマティックレビュー)
学校で実施された5〜12歳の子ども向けの運動プログラムについて、栄養補給を組み合わせた取り組みを調べたランダム化比較試験13件(合わせて約4,000人)をまとめたレビューです。運動と栄養を組み合わせた取り組みは、運動だけ・栄養だけよりも効果が大きい傾向が示されました。骨に関しては、運動にカルシウム補給を組み合わせると、体重がかかる部位の骨量(骨ミネラル量)が2〜3%多く増えたと報告されています。効果はもともと栄養が不足ぎみの子どもや成長がゆっくりな子どもで大きい傾向でした。
子どもの急性・遷延性の水様性下痢に対する亜鉛補充(システマティックレビューとメタアナリシス)
10歳未満の子どもの下痢に亜鉛を補うことの効果を、ランダム化比較試験38件をまとめて検討した研究です。急性の下痢では、亜鉛を補った子の方が回復した割合がやや高く、下痢の続く時間も短くなる傾向がみられました(確実性は中程度)。長引く下痢でも回復が早まる可能性が示されました。一方で亜鉛を補うと吐き気・嘔吐が増えやすく、低めの用量の方が嘔吐は少ない結果でした。WHOの下痢治療の指針見直しのために行われた解析です。
子どもの「成長痛」に関わる要因(システマティックレビュー・メタアナリシス)
夜などに足の痛みを訴える子どもの「成長痛」に、どんな要因が関わるかを、37件の研究(約1万6千人)をまとめて調べた研究です。成長痛のある子どもは、ない子に比べて血液中のビタミンDが低めで、骨密度もやや低めでした。また、体の柔らかさ(関節のゆるさ)や活発に動くことが、成長痛と関係する可能性が示されました。