子ども・思春期の組織スポーツ参加と自発的な外遊びのメンタルヘルスへの効果
Benefits of organized sports participation and voluntary outdoor play in children and adolescents based on evidence-related health outcomes
どんな研究?
01 — Summary子ども・思春期を対象とした身体活動、スポーツ参加、外遊びのメンタルヘルスへの効果に関する研究を概観しました。高強度の運動プログラムはうつ症状や不安に対して短期的な改善効果を示す介入研究がある一方、観察研究の結果は一致していません。スポーツクラブへの参加は自己効力感・社会的スキル・健康関連QOLと関連する場合があるものの、飲酒リスクの上昇を示す報告もあります。自然の中での外遊びはうつ症状の軽減や自己調整能力の向上に効果的である可能性が示されました。
要点
02 — Key points- 01高強度運動プログラムはうつ・不安に対して短期的な改善効果を示す介入研究がある
- 02スポーツ参加は自己効力感・社会スキルに関連する可能性があるが、飲酒との関連を示す研究もある
- 03自然環境での外遊びはうつ症状の軽減・自己調整能力の向上と関連する可能性がある
ナラティブレビューであり、系統的な文献選択や質評価が行われていない。研究間で結果が一致しておらず、因果関係の確立には限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ナラティブレビュー
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Japanese Journal of Physical Fitness and Sports Medicine
- 発表年
- 2018
- DOI
- 10.7600/jspfsm.67.83
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子ども・思春期の身体活動介入が心の健康に与える効果:介入種類とベースラインリスクを調整変数としたシステマティックレビュー・メタアナリシス
ランダム化比較試験などを含む24件の研究を統合し、身体活動プログラムが子ども・青少年の心の健康に与える効果を分析しました。全体として身体活動は心の健康を小さいながら統計的に有意に改善しました(標準化平均差SMD=0.19)。マインドボディ系(ヨガなど)の介入と、もともとメンタルヘルスリスクが高い子どもでは効果が比較的大きい傾向が見られました。ただし効果の大きさは小さく、研究間の異質性も中程度でした。
学校ベースの心理教育的介入は、思春期の不安やストレスの予防に役立つか
思春期の若者を対象に、学校で行う心理教育的プログラム(認知行動療法・マインドフルネス・ヨガなど)が不安やストレスを軽減するかを検討した文献レビューです。11件の研究をまとめた結果、認知行動療法(CBT)は不安症状を有意に減らし感情調整を改善する傾向があり、マインドフルネスもストレス軽減に有望であることが示されました。ただし介入の長さや種類によって効果は異なり、エビデンスはまだ限られています。
子どもと青少年における活発な外遊びと健康の関連:アンブレラレビュー
6つのシステマティックレビューを統合したアンブレラレビューで、子ども・青少年を対象とした研究では、活発な外遊びが身体的健康・社会的健康・精神的健康のいずれとも好ましい方向で関連していました。特に精神的健康については全年齢で71%の研究が肯定的な関連を示しており、外遊びが子どもの多面的な健康に役立つ可能性が示唆されています。ただし、因果関係についての証拠は部分的にとどまります。