保育園児の睡眠・覚醒リズムの特徴と変化、および睡眠衛生指導
Characteristics and Transition of Sleep-Wake Rhythm During Nursery School Children and Sleep Hygiene Guidance
どんな研究?
01 — Summary保育園に通う乳幼児〜6歳の子ども4,881人の2週間の睡眠記録を分析した日本の研究です。年齢が上がるにつれ昼寝が減る一方で、夜間睡眠は約10時間でほぼ一定であることがわかりました。平日の起床時刻が早すぎて睡眠が足りない子どもは、週末の寝坊や昼寝で補おうとする傾向があり、将来の社会的時差ぼけの下地になる可能性が示唆されています。
要点
02 — Key points- 01保育園児の夜間睡眠時間は年齢によらずほぼ10時間で安定しており、年齢とともに昼寝のみが減る
- 02平日の起床時刻が7時前になると睡眠不足になりやすく、週末の長寝で補う傾向があった
- 03子どもの夜間基本睡眠時間を知り、適切な就寝時刻を設定することが睡眠不足予防につながる
保護者による主観的な睡眠記録を使用しており、客観的な測定ではありません。プレプリント(査読前)であり、今後の検証が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断的観察研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Preprints.org
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.20944/preprints202407.0636.v1
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related幼稚園と保育園に通う未就学児の睡眠習慣の比較
日本の山口市で4〜5歳の幼稚園・保育園に通う子ども169人の睡眠習慣を比較しました。保育園に通う子どもは幼稚園の子どもより昼寝時間が長く帰宅時刻も遅いため、就寝時刻が遅く、寝つきの問題も多い傾向がみられました。昼寝の時間や帰宅時刻が夜の睡眠リズムに影響する可能性が示唆されています。
生後12か月児の昼寝依存的な宣言的記憶の定着:概念的再現研究
生後12か月の乳児51名を対象に、遊びの課題を見せた後に昼寝をした群と起きていた群を比べたところ、昼寝した群だけが約2時間半後のテストで課題を記憶していました。昼寝が学習後の記憶定着に不可欠な役割を果たすことが、異なる学習素材でも確認されました。
乳児期の昼間の睡眠の長さと、学齢期の認知発達との関係を追った前向きコホート研究
中国・上海で262組の親子を生後42日から10歳まで追いかけ、乳児期の昼間の睡眠の長さがのちの認知発達と関係するかを調べた観察研究です。乳児期に昼間の睡眠が特に長かったグループの子どもは、6歳と10歳の時点で「ワーキングメモリー(短い間、情報を覚えて使う力)」の得点がやや低い傾向が見られました。ほかの認知の領域では一貫した差は見られませんでした。あくまで関連であり、昼寝が原因で差が出たと示すものではありません。