ふだんの食事が、学齢期の子どもの学習や成績に与える影響(システマティックレビュー)
A systematic review of the effect of dietary exposure that could be achieved through normal dietary intake on learning and performance of school-aged children of relevance to UK schools
どんな研究?
01 — Summaryふだんの食事や食生活の変化(朝食、砂糖、魚油、ビタミン補給など)が、4〜18歳の子どもの学習や学校の成績にどう関わるかを、29件の研究をまとめて調べた古めのレビューです。全体としては「食事で学習や成績がはっきり良くなる」と言える十分な根拠はありませんでした。ただし一部の脂肪酸(魚油など)については、量や期間によって効果がありそうだという芽が示されました。
要点
02 — Key points- 01朝食・砂糖・魚油・ビタミンなどを扱う29件の研究をまとめたレビュー
- 02食事で学習・成績がはっきり良くなるという十分な根拠はなかった
- 03一部の脂肪酸(魚油など)は量・期間しだいで効果がありそう
- 04質の高い長期研究が必要と指摘
古い研究(2008年)で、対象や方法がばらばらの研究をまとめたものです。「効果が確認できなかった」ことは「食事が大切でない」という意味ではありません。朝食をとることや栄養バランスは生活の基本として大切で、特定の食品やサプリの効果を強調するものではありません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- British Journal of Nutrition
- 発表年
- 2008
- DOI
- 10.1017/s0007114508957998
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related運動は子ども・思春期の「注意力」を高めるか(ランダム化比較試験のまとめ)
8〜17歳を対象に、運動の取り組みが「注意力」にどう影響するかを、9件のランダム化比較試験からまとめたシステマティックレビューです。運動によって、集中力・選択的注意・持続的注意・処理速度などがおおむね一貫して改善していました。短時間の運動でも効果が見られ、長く続けるほど安定した改善につながる傾向でした。
運動は子ども・若者の学業成績によい?(メタアナリシス)
体を動かす活動(運動)が、8〜19歳の子ども・若者の学業成績にどう関わるかを、15件のランダム化比較試験をまとめて調べた研究です。運動には、算数や読みの成績をわずかに高める効果がみられました。全体的な学業成績にもよい傾向がありましたが、研究数が少なく、つづり(スペリング)でははっきりした効果はありませんでした。運動が学習の妨げになるのではなく、むしろ少し後押ししうることを示しています。
妊娠前・妊娠中の朝食の頻度と、子どもの発達の遅れ(東北メディカル・メガバンクの三世代コホート)
妊娠前から妊娠初期にかけての朝食をとる頻度と、子どもの2歳・3歳半時点の発達との関係を、日本の三世代コホート7491組で調べた研究です。妊娠前〜初期に朝食をほとんど食べない(週0〜2回)母親の子どもは、毎日食べる母親の子どもに比べて、2歳での発達の遅れの割合がやや高めでした。規則正しい食生活が、子どもの発達の面でも望ましい可能性を示しています。