3歳の日本の子どものビタミンD血中濃度は季節性が強く、食事からの摂取量と関連しなかった
Serum 25-hydroxyvitamin D levels showed strong seasonality but lacked association with vitamin D intake in 3-year-old Japanese children
どんな研究?
01 — Summary東京(北緯35度)に住む3歳児574人を対象に、血清25-ヒドロキシビタミンD濃度と食事からのビタミンD摂取量・屋外遊び時間・紫外線量との関係を調べました。約30%の子どもがビタミンD不足(20 ng/ml未満)であり、魚をよく食べているにもかかわらず食事からの摂取量と血中濃度は有意に関連しませんでした。紫外線(UVB)照射量が血中濃度の変動の多くを説明しており、ビタミンD不足は日照の少ない季節に多い傾向がありました。
要点
02 — Key points- 013歳児の約30%がビタミンD不足で、魚をよく食べていても食事からの摂取では不十分な可能性がある
- 02血中ビタミンD濃度の変動は紫外線量によってほぼ説明され、食事摂取量の寄与は1.8%にすぎなかった
- 03日本ではビタミンD強化食品やサプリメントへのアクセスが限られており、UVB照射の少ない時期に不足が生じやすい
横断研究のため因果関係は不明。単一時点の測定であり、季節変動を完全には把握できていない。食事歴の質問紙は短縮版であり、食事摂取量の評価に限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- British Journal Of Nutrition
- 発表年
- 2018
- DOI
- 10.1017/s0007114518002258
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related生後4日間における新生児の血清ビタミンD(25(OH)D)の双方向性変化:縦断コホート研究
日本の健康な満期産児を対象に、入院中の生後4日間でビタミンD(25(OH)D)の血中濃度がどう変わるかを追った研究です。新生児期のビタミンD濃度は生後1〜4日の短期間に双方向に(上がることも下がることも)変化しており、母親のビタミンD濃度や採取時期が測定値に影響することが示されました。単一時点の測定だけでは新生児のビタミンD状態を正確に評価できない可能性があります。
妊娠中のビタミンD不足は赤ちゃんの「エピジェネティックな在胎週数の加速」と関連する:日本のコホート研究
妊娠中期の母親の血中ビタミンD値が低いほど、赤ちゃんのDNAメチル化から推定される「在胎週数」が実際より大きくずれる(エピジェネティックな加速)ことが、日本の157組の母子で示されました。これは胎内環境が最適でなかった可能性を示す指標とされています。母親のビタミンD不足が胎児の発育に関わるエピジェネティックな変化を引き起こす可能性が示唆されます。
ビタミンD不足は2歳の日本人男児の神経発達の問題と関連する
日本環境と子どもの研究(JECS)のサブコホートとして、2歳時の血中ビタミンD濃度と神経発達の問題を調べました。男児ではビタミンD不足(20 ng/mL未満)のグループで、総合的な発達スコアが低い確率が約2.3倍、認知・適応領域や言語・社会性領域でも有意に高くなっていました。女児では明確な関連は見られませんでした。