1歳時のヨーグルト・チーズの摂取と1歳・3歳時の睡眠時間——JECSコホート研究
Dietary intake of yogurt and cheese in children at age 1 year and sleep duration at age 1 and 3 years: the Japan Environment and Children's Study
どんな研究?
01 — Summary約6万5千組の母子を追跡した日本の大規模コホート研究で、1歳時の乳幼児がヨーグルトやチーズを食べる頻度と、1歳・3歳時の睡眠時間との関連を調べました。1歳時点では、ヨーグルトやチーズの摂取頻度と睡眠時間に明確な関連はみられませんでした。ただし、3歳時の睡眠については、1歳時のヨーグルト摂取頻度が多いほど睡眠時間が長い傾向を示す統計的な傾向が確認されました。全体として、発酵食品が乳幼児の睡眠を改善するという結論を支持する強い根拠は得られていません。
要点
02 — Key points- 011歳時のヨーグルト・チーズ摂取頻度と1歳時の睡眠時間には明確な関連なし
- 023歳時の睡眠では、1歳時のヨーグルト摂取頻度が多いほど睡眠時間が長い傾向がみられた(有意な傾向検定)
- 03チーズ摂取頻度と3歳時の睡眠時間には関連なし
観察研究であり、ヨーグルト摂取が睡眠時間を改善するという因果関係は示されていません。交絡因子(生活習慣や家庭環境)が影響している可能性があります。傾向検定は統計的有意でしたが、効果量は小さい可能性があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究(出生コホート)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- BMC Pediatrics
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.1186/s12887-022-03633-3
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedチーズ・ヨーグルトの摂取と、幼児の睡眠時間との関係(6か月間の追跡)
チーズやヨーグルトを食べる頻度と、幼児(保育園・幼稚園年齢)の睡眠時間との関係を、221人の子どもで6か月間追って調べました。ヨーグルトと睡眠には関連が見られませんでしたが、チーズをよく食べる子(週7回以上)は、睡眠が足りない割合が低い傾向が見られました。
乳児期の総睡眠時間の短さは未就学期の睡眠問題と関連するが、まとめて眠れるかどうかは関連しない
294組の母子ペアを追跡した縦断研究で、生後6か月時点での総睡眠時間(24時間合計)が短い乳児は、4〜5歳時に就寝への抵抗・寝つきの悪さ・悪夢・睡眠時間の短さなどの睡眠問題が多い傾向がありました。一方、「まとめて連続して眠れるか」はその後の睡眠問題とは関連しませんでした。乳児が夜通し眠れるかよりも、1日の合計睡眠時間を確保することが大切な可能性があります。
1歳時の夜間睡眠時間とヨーグルト摂取頻度が4歳時の作業記憶と関連する
164組の母子ペアを追跡したコホート研究で、1歳時の夜間睡眠時間とヨーグルト摂取頻度が、4歳時の作業記憶(短期間情報を保持・処理する力)と関連していることが示されました。夜間睡眠が長い子、ヨーグルトを頻繁に食べていた子は4歳時に作業記憶がやや高い傾向がありました。ただし、この研究ではヨーグルト摂取と睡眠時間の間に直接の相関は見られませんでした。