1990〜2045年の西太平洋地域における子どものぜんそくの経時的動向:縦断的観察研究
Temporal Trends of Asthma Among Children in the Western Pacific Region From 1990 to 2045: Longitudinal Observational Study.
どんな研究?
01 — Summary世界疾病負担(GBD)2019データを用いて、日本を含む西太平洋地域の20歳未満の子どものぜんそく有病率・死亡率・障害の1990〜2019年の動向を分析し、2045年までの予測を行った研究です。過去30年で小児ぜんそくの有病率は12.6%増加し、現在世界で2億6200万人以上が影響を受けています。西太平洋地域での動向や今後の課題が整理されています。
要点
02 — Key points- 01過去30年で小児ぜんそく有病率が12.6%増加し、世界で2億6200万人超が影響を受けている
- 02GBD 2019データを用いた西太平洋地域(20歳未満)の動向分析
- 032045年までの予測を含み、介入の優先課題を示している
GBDデータを用いた推計であり、個別国のサーベイランスデータの質に依存する。有病率の定義や診断基準が国・時代によって異なる可能性がある。観察研究であり因果関係は示せない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 縦断的観察研究(疾病負担分析)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- JMIR Public Health and Surveillance
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.2196/55327
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中のビタミンA・C・E摂取と子どもの呼吸器健康:システマティックレビューとメタアナリシス
妊娠中の喫煙環境にいた場合、ビタミンCのサプリメント(500mg/日)が子どもの喘鳴を減らす可能性が2件のRCTで示されました。また観察研究では妊娠中のビタミンE摂取量が多いほど2歳時の喘鳴が36%少ない傾向がありました。一方でビタミンAについては子どもの呼吸器健康への明確な効果は示されませんでした。全体のエビデンスの確実性は低いです。
世界の学齢期の子どもにおける近視の疫学レビュー
2013〜2019年に発表された80件の研究をもとに、世界の学齢期(6〜19歳)の子どもにおける近視の有病率と危険因子をまとめました。アジア(特に東アジア)で近視の割合が高く(60〜73%)、アフリカ・南米では10%未満と低い傾向がありました。屋外活動の少なさや近くを見る作業の多さが確立した危険因子として示され、暗い環境での勉強や都市部での生活なども関連する可能性があります。
母親の摂食障害と子どもの呼吸器の症状(EUの子どもコホート連携の研究)
ヨーロッパの7つのコホート、母子13万組以上のデータをまとめて、妊娠前の母親の摂食障害と子どもの呼吸器の症状の関連を調べた研究です。妊娠前に摂食障害があった母親の子どもでは、就学前の喘鳴や学童期のぜんそくがやや多い傾向がみられました。母親のうつや不安を除いても関連は残りました。あくまで関連であり、摂食障害が直接ぜんそくを起こすと示したものではありません。