乳幼児期(1〜5歳)の睡眠の安定性:睡眠時間・睡眠の問題・寝る場所の縦断研究
Sleep Difficulties, Sleep Duration, and Sleeping Place in Early Childhood: A Longitudinal Study on Stability and Inter-Relations from 1 to 5 Years.
どんな研究?
01 — Summaryドイツのコホート研究(LIFE Child)で、1歳時と4〜5歳時の睡眠を比較した研究です。1歳時に睡眠時間が短い、就寝が遅い、夜間覚醒が多い、添い寝をしているといった特徴は、4〜5歳時の睡眠の問題と有意に関連していました。乳児期の睡眠パターンは早期から安定する傾向があり、早期の睡眠の問題への対応が重要といえます。
要点
02 — Key points- 011歳時の睡眠時間の短さや夜間覚醒の多さは4〜5歳時の睡眠の問題と有意に関連していた
- 021歳時の添い寝・同室就寝は4〜5歳時にも一人で寝られない傾向と関連していた
- 03乳幼児期の睡眠特性は早期から安定する傾向がある
観察研究であり、関連であって因果ではない。睡眠の評価は親記入のアンケートによるもので客観的測定ではない。ドイツの特定コホートの結果であり、他の文化や地域への一般化には限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 縦断コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Pediatric reports
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.3390/pediatric18030068
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedスウェーデンの乳児の睡眠習慣調査:添い寝が増え、母乳育児と関連していた
2018年に西スウェーデンで生まれた赤ちゃんの親に、生後3か月と6か月での寝る場所や姿勢を尋ねた大規模なアンケート調査です。生後6か月で大人と同じ寝床で寝る添い寝をしている割合は33%で、2003〜2004年の20%より増えていました。また、添い寝をしている家庭ほど母乳育児をしている割合が高い傾向がありました。ただし著者自身も、この関連が因果関係とは限らないと述べています。
お母さんのうつと、幼い子どもの睡眠の問題(メタアナリシス)
お母さんのうつ(妊娠中・産後)と、幼い子どもの睡眠の問題との関係を、22件の長期研究を統合して調べたメタアナリシスです。妊娠中のうつ(オッズ比1.82)も産後のうつ(同1.65)も、子どもの睡眠の問題が多いことと関連していました。お母さんの心の健康を支えることが、子どもの睡眠にもつながる可能性があります。
子どもの感情反応性と感情調節が睡眠の質を予測する:縦断研究
スウェーデンの典型的発達をする子ども116名を3歳・6歳・9歳の時点で追跡し、感情反応性と感情調節力が9歳時の睡眠の質を予測するかを調べました。感情調節力(特に9歳時)は睡眠の質と一貫して関連しており、感情を上手に整えられる子どもほど睡眠の質が良い傾向がありました。感情反応性は9歳時の値のみ睡眠と関連しており、幼少期の反応性は睡眠との直接的な関連が弱い傾向でした。