サウジアラビアの妊娠中の女性における百日咳・破傷風・ジフテリア(Tdap)ワクチンに関する知識・態度・信念・行動
Knowledge, attitude, beliefs, and behaviors of Saudi pregnant women towards Tdap vaccine.
どんな研究?
01 — Summaryサウジアラビアの妊婦398人を対象に、Tdap(百日咳・破傷風・ジフテリア)ワクチンに関する知識・態度・行動を調査した横断研究です。百日咳が重症になりやすい病気と正しく認識していた妊婦は36%にとどまり、新生児への危険性を知っていた人は22%と少なく、知識の大きなギャップが確認されました。ワクチン接種率向上には、医療者からの積極的な情報提供と教育が重要な可能性があります。
要点
02 — Key points- 01妊婦の25〜30%しかTdapワクチンを接種しておらず、接種率は低かった
- 02百日咳を予防可能な感染症と認識していた妊婦は36%にとどまった
- 03副作用への不安が71%の妊婦にあり、ワクチン忌避の主な理由となっていた
サウジアラビア1か国の横断研究であり、他国への一般化には限界がある。自己申告による知識・態度の測定であるため、回答バイアスが生じる可能性がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Human Vaccines & Immunotherapeutics
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1080/21645515.2025.2497205
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の百日咳ワクチンの有効性・免疫の付き方・安全性:メタアナリシス
妊娠中に百日咳を含むワクチン(Tdap)を接種した場合に、生後まもない赤ちゃんが守られるかを、複数の研究をまとめて調べたものです。生後3か月未満の赤ちゃんで百日咳にかかりにくくなる傾向が示され、母から赤ちゃんへ移る抗体も多く見られました。重い有害事象については、母親・赤ちゃんともに接種との明確な関連は見られなかったと報告しています。
妊娠中・小児へのサル痘(mpox)ワクチンの安全性と有効性:リビングシステマティックレビューとメタアナリシス
妊娠中と小児へのサル痘ワクチン(痘そうワクチン)の安全性と有効性を、1949〜2025年の27研究・計140万人超のデータで評価しました。第1世代ワクチンは自然流産・死産・早産リスクを有意に増加させなかったものの、先天異常リスクのわずかな上昇と関連しました。小児では重篤な副反応は少なかったです。第3世代ワクチン(MVA-BN)のデータはまだ限られています。
妊娠中のインフルエンザ・百日咳ワクチン接種後の新生児・乳児の死亡:データを連結したコホート研究
オーストラリアの3地域で、母親と赤ちゃんの記録を連結し、妊娠中のインフルエンザ・百日咳ワクチンと、生後1年以内の死亡との関係を調べた観察研究です。約28万人の赤ちゃんを分析したところ、ワクチンを接種した母親から生まれた赤ちゃんで死亡が多くなる証拠は見られませんでした。むしろ、とくに生後7日以内の死亡が少なくなる方向の関連が見られたと報告しています。