日本の子どもの睡眠時間と社会的睡眠制限に対する日常習慣の影響:文化的考察を含むウェブ調査
A cross-sectional, web-based survey on sleep duration and social sleep restriction by daily habits in Japanese children: Cultural considerations
どんな研究?
01 — Summary日本の小学生4,273人(6〜12歳)の保護者を対象にしたウェブ調査で、平日の睡眠時間と生活習慣の関連を調べました。就寝前のメディア使用・学習塾などの課外活動・家族との同室睡眠は短い睡眠と関連し、読み聞かせ・屋外遊び・家族ルール(就寝時刻の決まり)は長い睡眠と関連していました。日本の子どもの平日の睡眠時間は平均9時間16分で、メディアの使い方や家庭ルールが睡眠に大きく影響している可能性があります。
要点
02 — Key points- 01就寝前のメディア使用(β=−0.194)と家庭の決まりがある(β=0.154)は睡眠時間と強く関連した
- 02屋外遊びや就寝前の読み聞かせは長い睡眠時間と関連した
- 03同室睡眠(日本に特徴的)は平日の睡眠時間の短縮と関連した
横断研究のため、因果関係は示せない。回答率が8.8%と低く、回答者の偏り(意識の高い保護者)が生じている可能性がある。睡眠時間は保護者の報告であり、客観的な測定ではない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断調査(ウェブアンケート)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Sleep Medicine
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1016/j.sleep.2026.109054
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related睡眠時間の短さと体重の増加(システマティックレビュー)
1966年から2007年までに発表された研究を集め、睡眠時間が短いことが肥満や体重増加の独立した原因になりうるかを調べた、初期のまとめ(システマティックレビュー)です。睡眠時間が短いことと、体重の増加・肥満との関連が示されました。睡眠不足は食欲や活動量、体温の調節などを通じて体重に影響する可能性があると考えられています。
身体活動・スクリーンタイムと睡眠時間の関連:コロナ前後の6〜12歳のコホート研究
インドネシア・スマラン市の6〜12歳の子ども240人を対象に、コロナ禍前・中・後の身体活動・スクリーンタイム・睡眠時間の変化を追跡しました。コロナ禍以降、スクリーンタイムが増加し身体活動と睡眠時間が低下した変化はパンデミック後も続いていました。身体活動と睡眠時間には有意な正の相関がありましたが、スクリーンタイムと睡眠時間の相関は統計的に有意ではありませんでした。
スクリーンタイムと睡眠の関係:システマティックレビューとメタアナリシス
スクリーン(テレビ・スマホ・タブレットなど)を見る時間と子ども・若者の睡眠の関係を、21件のコホート研究(合計約55万人)をまとめて調べた研究です。1日の画面時間が1時間増えるごとに、総睡眠時間がおよそ3〜5分短くなり、就寝時刻が約13分遅くなる傾向が見られました。寝つきの悪さや不眠の症状とも関連し、特に思春期の子で影響が出やすいと報告しています。